2013年3月29日金曜日

1−8.ニセコエリアの受入環境の品質向上を牽引するシンボル事業(案)


1)ニセコエリアの循環バス交通網
 現在、ニセコエリアでは、シャトルバス3路線(花園ヒラフ、ヒラフ倶知安町、ヒラフヒルトンアンヌプリ)、路線バス2社1路線(ヒラフ倶知安町)、そしてデマンドバス(ニセコ町内)が運行されているが、デマンドバスを除くとモイワとニセコ町が路線外となっている。ニセコエリア全体をカバーする路線は、エリアの一体化を可視化する交通インフラとして不可欠である。それぞれ異なる現状のバス運営主体が話し合い、観光局や両町の支援を得て実現することにより、スキーリゾート地区間の自由な移動のみならず、両町の市街地や多様なリクレーション施設の利用も可能となり、両町の経済への波及効果は大きい。また、公共交通網の充実は、ニセコのブランドイメージの向上にも大きく貢献することは間違いない。路線の一体化によって、経営の安定化も可能となるのではないか。

2)ニセコエリア観光案内窓口i(情報)センター
 現在、倶知安町とニセコ町の両市街地にはi(情報)センターがあるものの、最もニーズが高いリゾートエリアには事実上存在せず、充実した情報提供サービス機能の実現は、長年の課題となっていた。多言語スタッフの配置が前提となるが、両町域に複数箇所の案内窓口を設置することは、可視化された情報インフラとして必須である。多言語ガイドの育成機関を兼ねたシステムの拠点として、また来訪客と住民や事業者等のコミュニケーションやホスピタリティの交流の場ともなる。観光局による対象細分化分析に対するデータ供給の機能も託せる。

3)ワンストップWEB予約サイト
 現在、全宿泊事業者、全エリアをカバーするワンストップのWEB予約システムは存在せず、外部機関の予約システムを個々の事業者が独自に利用している。これまでの予約システムのメリットを大きく超える優位性が提供できるシステムを、ニセコエリア全体で構築すべく関係者間の協議を重ね、導入に向けた取組みを可視化する必要がある。エリア全体とさらに両町全域への目的地訪問ツアーの創出にとっても大きな誘因となることから、行政役場も積極的に関与すべきだろう。一定の会費による有料運営を組み込み、また、ニセコ観光局の広報WEBサイト事務局も関与して運営することによって、情報の密な蓄積と運用が観光局運営コスト全体の枠の中で可能になる。また、採算のとれるビジネスモデルが見えてくれば、情報通信産業の拠点としての形成も可能となるだろう。

4)他の受入環境整備メニュー
 ガバナンス(共治)機能と密接に関係する領域であり、具体化検討を深める。

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